東海沖の低気圧の影響で大阪では11年振りに雪が降ったが、北海道は高気圧に覆われ穏やかな天気だ。 このまま高気圧が居座ればこの三連休は絶好のバックカントリー日和となる。
さてさて、何処へ行こうか。 選択肢は色々あるが、一番の選択肢は人が少ないところ。
ニセコアンヌプリなんかは絶対に選択肢に入らない。
札幌からはちょっと遠いけどここならきっと希望をかなえてくれるはずだ。
10時半出発ののんびりスタート。 こんなことはメジャーポイントじゃあ絶対ありえない。
先行者がいる筈はないと思っていたら、意外や意外きっちり先行トレースが付いていた。 ありがたくトレースを使わせていただいて山頂まで楽々ハイク。 本当にありがとう。 先行トレースがないと楽勝で膝ラッセルだもの。
こんな静かな山なのに携帯の電波はきっちり届いて会社から何度も電話が入る。 『こんな時にトラブル起こさんでくれよ!』
折角のいい気分が途端にぶち壊される。
いつもは登ることしか考えていない頭の中が現実に引き戻されて登りに気が入らない。 参ったなぁ。。。
すっかり遅れて山頂到着。
先行のスキーヤーにラッセルのお礼をし、ちょっとお話をする。 この時期、こんなに穏やかな日は珍しいとのこと。
僕らは実にいい時に来たらしい。
滑走の準備を済ませ、ほとんどブッシュが埋まった斜面を300mちょい落とす。 山頂直下のクラスト気味の斜面でテレマークはちょっと苦戦していたが、それを過ぎれば天国。 気持ちよさ気にテレマークターンを決めながら消えていった。
ボードなら軽いクラストはほとんど気にならないので快適にクルージングできる。
乾いたクラストしたパウダーが過ぎると少し湿気を含んだ足応えのあるパウダーに変わる。
ちょっと重めのスプレーが大量に上がる。 ボードを切り返したその瞬間、頭からその中に突っ込む。
全身雪まみれ。
大当たり!!!だ。
この面子で「一本滑ってお帰り」ってことはあり得ない。
滑った斜面を見返し、滑る斜面を探す。
「何処滑る?」
「何処でもOKって感じ(笑)」
あそこも良いし、ここもいい。 ホントに何処でもいいって感じ。
登り返すと更に良い斜面が現れる。 下からアクセスしなければ見えない斜面が沢山隠れてる。 開拓しがいのある山だな。ここは。
200m程登り返して300m近く落とす。 先行のスキーヤーもいなくなり、この山の中には3人しかいない。 貸切のバーンを贅沢に使いパウダーを全身で楽しむ。
凄い凄い。
た の し い !
ドキドキするような斜面はないけれど、ワクワクする斜面がそこらへんにある。 のんびりマッタリ滑るには最高の山だ。

目的の斜面に向けて登り返す。 登り返している最中に更に良い斜面に出くわして予定変更。 ハイク終了時間を16時に設定し行ける所まで登ることにする。
いやぁ〜〜、この斜面は絶対いいわ。 ヘタこいたぁ〜(笑)
滑走斜面の上100m程残してハイク終了。
ココから下までノーカットで滑り降りる。 滑り出しから最後の樹林帯までほぼ見渡せるっていうのも珍しい。
トップが滑走開始。 ドンドン滑っていっく。 豆粒のように小さくなり、樹林帯に消えていった。 2分?3分位? 随分長く滑ってる。
樹林帯に入り見失ってしまったが、たまに赤いウエァ見え隠れしている。 その後、完全に見失ったが、 しばらくして、最下部のオープンにケシ粒のような姿現れた。
すげぇー、遠い。。。
ラストで滑走開始。 変化の富んだ斜面を一気に滑り降りる。
オープンあり片斜あり樹林帯あり。 何でもありの長い斜面を思う存分楽しんだ。
三人が合流し、滑った斜面を見返す。
「遠いねぇ。。。あそこから滑ってきたんだぁ。」
標高差500m。
思いっきり楽しめた。
最後はお帰りコースの林間を滑って駐車場到着。
一日いっぱい楽しめた。
移動距離:9.3km 標高差:1,400m 行動時間:6時間
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